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ーウィリアム・ブレイクの詩とイラストの世界ー |
ひまわりの歌 Ah! Sun-flower |
物憂げな ひまわりの花よ 太陽の歩みと競いながら お前が追い求めるのはどんな国 旅人が目指すという黄金の国か キリストが希求にやつれ 聖母が雪に包まれながら 墓の中から追い求めるという その国にひまわりよ 行きたいというのか |
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イギリス人にとってひまわりは、文字通り太陽を追い求める花だ。その花の追い求める方向にあるのは、太陽が光り輝く黄金の国。それはただに日が輝いているというにとどまらず、人をひきつけてやまない不思議な国であるに違いない。 ブレイクのこの歌は、ひまわりにことよせて、すべての人が希求する国、つまり神の国をイメージしたものだ。それはキリストさえ、また聖母さえもあこがれる国である。 ひまわりの花は、アメリカの植民地から伝えられて以来、イギリスの風土にも根付いた。それは常に太陽を向いていることから貞節の象徴ともされ、また意思の強さをも感じさせた。そんなところがブレイクの精神性にも応えたのであろう。 |
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Ah! Sun-flower William Blake Ah Sun-flower! weary of time, Who countest the steps of the Sun: Seeking after that sweet golden clime Where the travellers journey is done. Where the Youth pined away with desire, And the pale Virgin shrouded in snow: Arise from their graves and aspire, Where my Sun-flower wishes to go. |
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作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2007
このサイトは、作者のブログ「壺齋閑話」の一部を編集したものである