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ーウィリアム・ブレイクの詩とイラストの世界ー

 花びら The Blossom


  おしゃまな おしゃまなすずめさん
  緑したたる葉陰から
  幸せそうな花びらが
  お前のことをみているよ
  お前の揺りかご探してごらん
  わたしの胸の近くまで

  可愛い 可愛いこまどりさん
  緑したたる葉陰から
  幸せそうな花びらが
  お前の声を聞いてるよ
  可愛い 可愛いこまどりさん
  私の胸に来なさいな
  


この詩には、歌い手と花びらと小鳥たちが出てくる。歌い手は花びらをダシにして小鳥に呼びかけ、こっちへ来なさいよと誘っている。その「こっち」が歌い手のほうなのか、それとも花びらのほうなのか、ぼかしているように見えるが、文章の流れからすると、歌い手のほうへと呼びかけているのだろう。

緑したたる木の陰から、おそらくは上空を飛び回っている小鳥を見かけ、歌い手が誘っている、そんな風景が浮かんでくる。




The Blossom William Blake

  Merry, merry sparrow!
  Under leaves so green
  A happy blossom
  Sees you, swift as arrow,
  Seek your cradle narrow,
  Near my bosom.

  Pretty, pretty robin!
  Under leaves so green
  A happy blossom
  Hears you sobbing, sobbing,
  Pretty, pretty robin,
  Near my bosom.

  

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