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ーウィリアム・ブレイクの詩とイラストの世界ー

 迷子になった男の子 Little Boy Lost


  お父さん ねえお父さん どこへ行くの?
  そんなに早く歩かないで
  ねえお父さん 何か話して
  でないとぼく 迷子になっちゃう

  夜の闇に 父親は消えて
  子どもは夜露にぬれてしまった
  ぬかるみは深く 子どもは泣いた
  あたりに夜霧が漂う中を
  


迷子になった女の子の話しの次には、迷子になった男の子の話しがある。こちらはわずか2節とこじんまりとした体裁であり、また内容もごく単純だ。

父親についていこうとして、途中で父親の姿を見失い、迷子になってしまう男の子。父親からの独り立ちと、その不安を物語っているのかもしれない。




Little Boy Lost William Blake

  'Father, father, where are you going?
   O do not walk so fast!
  Speak, father, speak to your little boy,
   Or else I shall be lost.'

  The night was dark, no father was there,
   The child was wet with dew;
  The mire was deep, and the child did weep,
   And away the vapour flew.

  

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