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ーウィリアム・ブレイクの詩とイラストの世界ー

 大地の答 Earth's Answer

 
  大地が首をもたげる
  恐れと悲しみの闇から
  大地から光は消えた
  岩のように硬い恐怖よ!
  大地は灰色の絶望につながれたままだ

  ―私は水際につながれている
  嫉妬の神が私の洞穴を
  冷たくまた不毛にする
  涙にくれた私には
  古代人の父 神の声が聞こえる

  人間たちの仮借なき父
  残忍で嫉妬深い暴君の声
  交わりの喜びも
  夜の闇に包まれずしては
  新たな命を育めないのか

  花ほころびる春になっても
  季節は喜びを運んでこない
  種まく人は
  夜 種をまき
  農夫は闇に耕すのだろうか

  私の骨を締め上げている
  この重い鎖を断ち切ろう
  虚栄の暴君
  破滅をもたらすもの
  自由な愛を妨げているものを
  


ウィリアム・ブレイクの詩は、日常の優しい言葉で書かれてはいるが、その意味するところはとらえがたいところが多い。それは、ブレイクが個々の言葉をシンボルとして用いているからだ。

「大地の答え」と題するこの詩は、「始まりの歌」と一対をなすものである。ここで大地とは若い女性を指し、嫉妬深い暴君として描かれている父親とは、神をイメージしている。ただ単に字義通り父親と読んだのでは、この詩を解釈することはむつかしい。

神によって課された束縛によって、若い女性が青春を謳歌することから遠ざけられている。その乙女の嘆きと、肉欲の解放、それがこの詩のテーマである。「洞穴」は生殖器の隠喩、「天上の嫉妬するもの」Starry Jealousy とは神をさしている。




Earth's Answer William Blake

  Earth rais'd up her head,
  From the darkness dread & drear.
  Her light fled:
  Stony dread!
  And her locks cover'd with grey despair.

  Prison'd on watry shore
  Starry Jealousy does keep my den
  Cold and hoar
  Weeping o'er
  I hear the Father of the ancient men

  Selfish father of men
  Cruel ,jealous, selfish fear.
  Can delight
  Chain'd in night
  The virgins of youth and morning bear?

  Does spring hide its joy
  When buds and blossoms grow!
  Does the sower!
  Sow by night?
  Or the plowman in darkness plow!

  Break this heavy chain,
  That does freeze my bones around
  Selfish! vain!
  Eternal bane!
  That free Love with bondage bound.

  

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